高い水準を知ってしまうと同じことでも感じ方が変わってしまう。
W杯で日本はベスト16で終えて国民の大半はよくやったとの感想だろう。
でもW杯最多優勝のブラジルはベスト4で敗退したとしても国民からはブーイングの嵐や発砲事件やバスの炎上など認められない(今回はベスト8位敗退でも結構落ち着いていた印象)。
成長の中で上を目指していて失うものが無い状態はがむしゃらにやるだけなのである意味、楽であり成長も低いところがスタートだと凄まじい勢いで成長が感じられるはずである。
しかし、ある程度成長したところからは成長の勢いは収まっていき、次のステップに上がるためには大きなエネルギーが必要になる。
ブラジル代表が強いのは誰もが認めるが成長速度は横ばいで一歩成長するのが大変。
一方で日本代表はここ数年で凄まじく成長を感じる。
サッカーにおいて一歩成長するまでの道のりの遠さを持つブラジル代表の悩みは日本代表には分かり得ないものがある。
研究を行っていても同じ事を思う。
初めのとっかかりはすすすっと進み、ある程度進んで真理に踏み込む時に全然進まなくなる。
本当にあと一歩なのにそれを手に入れるためにはそれまでの過程全てで費やしたエネルギーを合わせても足りないくらいその一歩が遠い。
あと一歩なところまで来た人にしか分からない悩み。
エネルギーを込めて物事を進めないと進まない場所があると思う。
物事、最後の一歩熱量を入れるべきところがあってしっかりやり切って閉じて次の事に取り掛かる連続なのかもしれない。